あなたがもし、転職をしたいと思ったとする、そして、色んな転職サイトを回遊して、色んな会社の条件等を確認する。
そして、"求める人物像"の欄をみると、”自己意識を持つ人”と書かれている事を多く目にするだろう。
(自己意識を持つというワードだけでなく、問題に対して、自分も積極的に関わって解決にアクション出来るという意味の文言であれば何でも良い)
逆に、あなたが経営者や採用をする側であれば、欲しい人材はどんな人か、と言われたら、自己意識を持つ人と答えるかもしれない。
これは、私も同意する。
自己意識を持った人材というのは、ビジネスにおいて非常に重要である。
仮に、採用する側の視点で見たときに、自己意識を持った人材が欲しいと考える場合は、おそらく、こういう人がいるから、いつも助けられているという具体的な人物像を持っている事が多いと思う。
私も、採用をするとき(新しく自分たちの仲間に加わってほしい人について考えてる時)も、自己意識を持っているという条件は、非常に重視したいポイントのうちの一つだ。
私が思う自己意識を持った人は、もしかしたら、一般のそれとは違うかもしれないが、書いていきたいと思う。
それは、”自分が関わっていないことでも、何かが上手くいっていないとき不安になってしまい、解決するために積極的に協力してくれる人”というのが私のイメージだ。
例えば、会社のサービスに対して、顧客からクレームが入った時を考えよう。その時、"あぁ、クレームか。大変だな。"と思う人が多い中で、自己意識を持つ人は例え自分に向けたクレームや、自分の部署へのクレームでなくとも、”誰がこの問題に対して、今対応出来ているか?今、顧客の不満を解消するにはどうすればいいか。なぜこんなことが起こったか。次に起こらないためには、誰がどうすればいいか。"ということが気が気で仕方なく、色んな人に状況を確認しながら、解決に協力してくれる人である。
もう一つ別の例を挙げよう。ある別の部署の中途社員が入ったとする。その際にも、”その中途社員は、仕事についていけているか?ルーティン作業に没頭しすぎていて、入社前のやりたかった事とのギャップにショックを受けていないか、それを周りの人はケア出来ているか"ということを考えられる人だと思う。
つまり、あえて、極端な言い方をすれば、臆病な側面を持っている必要があると思う。
そして、より私のニュアンスを正確に伝えるならば、”正しくリスク評価を出来ること”だと考えている。
そのリスクが、由々しき問題になる確率は少なかったとしも、その問題が大きくなった時のインパクトを即座にイメージ出来るということが求められる。当然、想像出来るだけではダメで、解決に動く必要があるが、このイメージが出来ている人は、実際にも、具体的な先手を打てるというのが私の考えだ。
(当然、見当違いな独りよがりな考えで騒ぎ立てるのは論外だから、しっかりと関係者にヒアリングして現場を整理するように注意したい。)
実際に、リスクが露呈するかどうかは誰にもわからないけれども、”臆病さ”を常に持ちながら、事実を正しく捉えられる同僚というのは、非常に助かるし、文字通り”一人でも”こんな仲間が増えて欲しいと思う。逆に言えば、この素養を全く持ち合わせていない人とは、社内社外関わらず、個人的にはあまり近い距離で仕事をしたいと思わない。
全員が全員会社のために働いているわけではない、というのは百も承知だけれども、この種の素養というのは貴重だし、尊重し続けたいことだと常々考えている。そして、正直言って、これについては、面接などでは分からないから難しいのだが…
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