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求人を無料で行うメリット

すべての企業が採用に悩んでいる。厳密にいえば、優秀な人材orマッチする人材の獲得を願っている。
良い人材ほど企業のパフォーマンスに影響するものはない。

言うまでないことかもしれないけど、採用は全社員が重要視するべきイベントである。
それでも、社長および経営者などが本気で人材獲得に奔走したり、採用のための直下の組織を作っているような企業は一部だけだろう。

例外的に、大企業の新卒採用などが年間スケジュールに伴って、プロジェクトっぽく動くだけで、それ以外の採用活動は人事部等が担う業務の一種という感覚だろう。
私は人事部ではないので、あまり専門的な業務フローには詳しくないが、だいだいは、人員不足の部署等から求人の要望があり、各種出向媒体等を作成し、求人を出すというイメージだろうか。

日本での主な採用チャネルは以下のようなものがある
ー求人掲載メディア(マイナビ、リクナビ、en転職、Wantedlyなど)
ー人材紹介会社(doda、マイナビエージェント、その他専門職特化エージェント等)
ー自社サイト
ー求人ポータルサイト (Indeed、Googleしごと検索など)
ーリファラル採用(社員紹介や社員のSNSからの流入など)

料金体系より、若干仕組みが混合したメディアもあるだろうけど、基本的にこのような内訳だ。上記それぞれの人材紹介のメリット、デメリットなどについて考えたことはまた別の機会に任せたい。今回は、私が採用業務に色々関わっている中で、常に意識している"求人を無料で行うメリット"についてを書く。

当然ながら、無料で人材を獲得するのに越したことはない。
だけど、それは、"コストがかからない"から良いというだけでは決してない。
(ちなみに、無料チャネルだけで採用することを推奨しているわけではない。当然、様々なチャネルに優秀な人材はいる。)

私は無料で人材を獲得出来た時は、非常に嬉しいのだけれど、それを同僚に話すと、わりかし多くの人が"コストがかからない"から良かったという話だけに終わることに違和感を覚える。

無料採用は、リファラル採用と、自社採用、Indeedなど求人ポータルサイトや、Wantedlyなどの無料掲載メディアが挙げられる。
最近、特にベンチャー界隈では、Wantedlyなど無料(Wantedlyの場合は一部のみ)で求人を掲載し、訴求するやり方が周知され始めてきたし、SNS経由での採用も一般的になりつつある。

コスト以外に"求人を無料で行うメリットは、本当に色々あるのだけれど、あえて一つにまとめるとしたら、"集客意識が強くなる"事だと思う。

あえて、マーケティングの含蓄がある言い回しにしたが、おおまかに説明していく。
まず、採用プロセスのフローをイメージする。
要件定義(どんな人が欲しいかなど)→集客(応募獲得)→選定→面接→選考→内定というのが大まかな流れだと思う。
企業によって期間の多寡や、ずれはあれど、集客はだいたい上流(最初の方)の工程にある。
この上流工程を、一定数の応募を獲得したいというのが理由だろうけれど、思考停止的に外部に任せきりになってしまってはもったいない。
この状態だと、外部プラットフォームに依存しすぎてしまっている。

チャネルとして欠かせない部分もあるとは思うが、求人メディアやエージェントなど外部プラットフォームに依存することは、"自社の営業代理店"のようなものである。
あえて、極端な言い方をすれば、"第三者に良さを伝えてもらわないと来ない"状態である。

言うまでもなく、"集客意識"はビジネスにおいて、非常に大切だ。すべての業務が"集客"につなげる必要があると言っても言い過ぎではない。
直接顧客にリーチするだけが集客ではない。良い人材が入れば集客が強くなるのは当然だし、何よりも採用は自社の素晴らしさを知ってもらい、選んでもらうという集客活動の一種だ。
良い人材を獲得することが企業によってインパクトの大きいものになるのだから、そのための集客は当然力を入れるべきである。
さらに、"優秀な人材の獲得のために、応募者を多く獲得出来る外部プラットフォームに依存しよう"だけではなく、 "優秀な人材を獲得するためには、集客を外部に任せるよりも、自社でやったほうが獲得しやすい"と考えられるほうが望ましい。

自社による集客には、リソース・工数がかかるのは当然だけれども、個人的にはその新しい仲間に対する集客意識が欠けている会社に入りたいとは思わない。

また、この記事では分かりやすさのために、"有料"と"無料"に分けたが、無料じゃなくてもいい。
例えば、その集客のために、有料広告を利用するのは問題ないと思っている。
正確にいえば、"自社で集客に注力する気があるか否か"である。
逆に、集客意識に基づいたアクションで採用に結びつけば、結果として有料であったとしても成功といえる。

ここまでごちゃごちゃと書いて、若干複雑で矛盾してそうな気はしないではないが、もうちょっと補足説明をさせてもらうと、 例えば、リファラル採用は、"無料"かつ"社員の知り合いだから信頼出来る"のはもちろんある。
それに加えて、自社の社員が、実際に紹介しているというプロセス、自社の社員(または関係者)が、その紹介者きっかけで選考を受けて、口説き落とした結果入社してくれたというプロセスに価値がある。
広告を投下した場合は、特定のペルソナに対して、色々広告投下した結果、リーチして採用につながったというプロセスに価値がある。

書いていて、論理的な整合性について、多少不安になってきたが、とりあえず、"自社による集客意識"が重要ということはお分かりいただけただろうか。
優秀な人材が多い企業や、優秀な人材をたくさん連れてこれる人望ある経営者などは例外なく"集客意識がある"はずだ。

総括すると、"受け身になっちゃいけない、目的を持て"みたいな抽象的な着地になってしまったが、"集客意識"を持つことは忘れてはいけない。

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