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運用を守るためにリーダーがとるリスク

まず、リーダーは、代表取締役だけを指しているのではなく、役員を含めた経営層や、最高決裁者レベルのマネージャーも含むが、以下リーダーとする。
私はリーダーではないから、このテーマを書こうかどうか迷ったが、ブログの題材を考える際にどうしてもこのテーマが浮かんでくるから書き記しておく。

ビジネスにおいて、社内運用やフローは出来るだけ効率的/合理的かつ、簡素であるべきだし、会社の目的(売り上げや利益)のために最小限の合意形成だけが存在するのが理想だ。

とはいえ、内部統制のために、本質的にはあまり必要でないかもしれない仕組みも存在する。
稟議や企画書などの社内の定型フローはあるし、リスク管理としてシステムに制約を設ける必要も出てくる。
少しの変更のために、誰かが申請して、決済者の決裁して、やっと変更出来るなどのフローを行わなければいけないことがある。

とはいえ、形式にとらわれると、わけのわからない社内フローが出てくる。
ファイル送信時の自動Zip暗号化など、形式にとらわれたが故のわけのわからないルールの一例だ。

なぜこんな面倒なルールがあるのか?リーダーはリスクを負っているからだ。
何か重大なミスが起こった時には、リーダーが責任を負う。
当然、個人の責任逃れのためではなく、組織運営として内部統制を整備する必要がある。

しかし、極端な話をすれば、内部統制のレベルを完璧を目指そうと思えばいくらでもできる。
箸の上げ下げにも、厳格なルールを敷き詰めるようなやり方が出来る。
ただし、それに注力してしまえば、誰も会社を維持するための売り上げや、利益のための動きが出来ない。
社内のための業務をどれだけ行っても売上は上がらない。
極端な話、そもそもリスクをゼロにしたければ、事業をやらないほうがいい。

だから、リーダーは、過剰だと思える内部統制にはしっかりとNOを突き付ける必要があるし、 どれだけ外部から指摘が入ったとしても、運用を守るための議論はやりつくさなければいけない。外部とも戦わなければいけないときも出てくるだろう。

本当にリーダーが運用と内部統制を綿密に意識出来ているのだろうか。運用を守ろうとしているのだろうか。
リスクに対する天秤の相手が自分自身(≒保身)だけになっていて、そのために、過剰なルールを取り入れてしまった場合、その先事業に足枷がついてしまう。

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