まず初めに言っておくと、私はナイトクラブには行かない派の人間だし、行っても楽しめないタイプでもある。特にクラブミュージックが好きでもなければ、ダンスも出来ないし、女性に声をかけるのも苦手だから、何度か行ったが、あまり楽しめなかった記憶がある。
最近は、そもそもコロナの影響でナイトクラブという文化自体がなくなるのではないかと思うが、需要はあるだろうし、クラブ以外の他の夜の街の文化同様なくならないだろう。
ナイトクラブの是非は置いておいて、タイトルにあるやりとりについて。
私は、「クラブいかない?」と誘うタイプの友人もほとんどいないし、いたとしても私はクラブに誘われるタイプではないので、こんなやりとりはしない。
どちらかといえば、クラブの何が楽しいのかわからない、とクラブに存在意義に疑問を持つタイプの人間の方が周りに多い。
私の性には合わないからクラブは楽しめないが、馬鹿にする気は毛頭ない。クラブを楽しめる人にとっては、非日常的で好きなように騒げるという点で非常に良い空間なんだろうな、と思える。
また、「クラブいかない?」と誘って、すぐに「いいね」といえるような友人関係というのは非常に楽だろうなと思う。当然、必ずしもクラブでなくとも、「○○いかない?」と言って、「いいね」と軽く乗ってくれる関係というのは良い。
さて、基本的に国によって文化は違うので一概には言えないが、世の中、クラブやパーティーを楽しめない人の方が多いと思う。
私のように、音楽にのって踊るような雰囲気が苦手だったり、ナンパまではいかなくても知らない人に、話しかけたり・話かけられたりというシチュエーションが嫌な人もいるだろう。
だからこそ、その環境を楽しめるような人は純粋に凄いなと思うし、たくましいなと思う。
なぜ、この話を始めたかというと、昔のある出来事を最近思い出していたからだ。
それは、ある知り合いのパーティーみたいな場所に呼ばれたときの話だ。そのパーティーには、たくさんの人がいた。
私は知り合いもほとんどおらず参加をしたのだが、そのパーティーのホストが、私を見つけるや否や声をかけてきて、「あそこのテーブル、数人しかいなくて盛り上がってないから行ってきて」と言われて割り込んで行ったり、「今からみんなの前で、面白いことしよう」と言われて、若干思い出すと恥ずかしいようなふざけたショーをしたりなど色々パーティを盛り上げるための手伝いを行った。
実際に、そのパーティーでは、普段のテンションよりも高めに、自分自身を演じていたから、パーティーが終わって数日ぐらいは、はしゃぎすぎたなと少し後悔した。
しかし、数日後、そのパーティーのホストに会った時に、「あの時は本当ありがとうね。君はすごいよね。全然恥ずかしがらず、いろんな人に話しかけに行ったし、みんなの前でパフォーマンスしてたし。他の人にもお願いしてたけど、全然やってくれなかったもん。」と言ってもらえた。
パーティー中は、たいしてやることもないし、ホストを手伝うというつもりで、何も考えずやっていて、パーティー後は後悔していたが、そういわれたときに、喜んでもらったなら良かったなという気持ちになった。そのあとも、ホストだけではなく、そのパーティーに参加していた初対面の人たちから、色々声かけてもらえたり、覚えてもらえたことがあった。
要求に対してノリ良く、なんでも楽しむことが吉、みたいな少し馬鹿げていて、無粋な結論になってしまったが、やはり世の中、非日常的な空間を楽しめたり、咄嗟に道化を演じられる人は少ないからこそ、やってみると誰かにとって価値があるものになりうるという気付きがあった。別にその場で恥をかかなくても、そのような空間に躊躇せず飛び込み、存分に楽しめるということ自体に非常に価値があると思った。
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