ジブリ「海が聞こえる」を観に行きました

先日、1993年に公開されたジブリ映画の「海が聞こえる」という映画が、渋谷のBunkamuraル・シネマでリバイバル上映されていたので見に行った。
今調べたら、原作があるそうで、氷室冴子さんという方の小説だそう。

あらすじは深堀りしないが、軽く頭出しだけする。
高知を舞台にした青春アニメというイメージだ。
主人公の高校生・杜崎 拓(もりさきたく)と、東京から転校してきたヒロインの武藤 里伽子(むとう りかこ)を中心に話が進行していく。
このヒロインが美しいルックスを鼻にかけていて、高知を見下していて、本当にイヤなやつ。
恋愛要素を含んだ映画でもあると思うのだけど、もしこんな人が実在にいたら、めちゃくちゃ喧嘩してそうだなぁ、とか思いながらみていた。
(※「海が聞こえる」は、Youtubeのシティポップの詰め合わせみたいなプレイリストでよくサムネイルになっていたりしているのをみていたので、絵柄は知っていたが、「あのサムネイルの女性(ヒロイン)、こんなやつだったのか!」と種明かしされた気分だった。)

ただ、高校生のときは、みんなそれぞれフラストレーションを抱えていたよなぁ、とか振り返ったりするよなと感慨深いも感じていた。
(蛇足だが、私の場合は、中高6年間男子校で、恋愛要素の欠片もなく、没頭できることもなく、ただ暗黒の6年間を過ごして軽くトラウマなので比較対象として成立しない。比較しだしたら、情けなさ過ぎて気絶しそうになる。)

ここ数年、洋服や音楽などを中心に80年・90年代ファッションが人気になっているが、映画内の登場人物のファッションもカルチャーも本当にいい。刺さる。

本編は70分程度。
風景描写が美しいのはいうまでもないが、主人公と親友の友情やヒロインとの関係をその場その場のセリフにここまで正確に表すことが出来るのか、と1シーン1シーン勿体ないなぁと思いながら見ていた。

ジブリは「風立ちぬ」が本当に好きで、もう不動のぶっちぎりの1位だが、この作品もかなり好きになった。

さて、この映画をみにいくきっかけになったのは、Xでたまたま渋谷でリバイバル上映があること、そして、「海が聞こえる」がすばらしい映画であることを誰かがポストしているのをみたからだ。

渋谷は近いし、公開時期も短いし、見たこともなかったからその場で席を予約した。
予約時には、当日は満員で、別日の行きたい時間帯も一番前の席しか空いていなかったぐらい混んでいた。
おそらく、Xなどを中心としたSNSがきっかけとなり注目する人が増えたのだと思う。

Xをきっかけにどこかに行ったり、買いに行ったりすることはあまりなかったが、あらためてSNSの強さを感じた。

たまたま、昨日もSNSをメインに事業をやっている方とお話しする機会があったが、SNSは購入・コンバージョンみたいなところに期待値を持ちすぎている事業者が多いが、圧倒的に認知・比較検討層が多いからこそ、そこに期待値を合わせに行ってはいけない、という話をしていてかなり腑に落ちた。
同時に、SNSが他の施策と違って、波及効果は他の施策と比べて圧倒的に高いので、SNSに特化した商品開発をするべき、という話もしていたのも腑に落ちた。

さて、話はまた映画の話に戻るが、コンテンツはいつみるかによって、受け取る印象はガラッと変わるなと思う。
「海が聞こえる」は、大人になった今はじめてみられたことがすごく良かった気がするし、良さを深く感じられた。

逆をいうと、子供のころ読んでたらもっと楽しめただろうな、と思う作品も多いと思う。
ちょうど、私はマンガだが、藤田和日郎先生の「からくりサーカス」を最近全巻一気購入して読んでいるが、おもしろいのはおもしろいが、なんだが少年漫画の勢いを消化するのには大人になりすぎたように感じる。
「からくりサーカス」は多くの人がおすすめの漫画としてあげていて、これまで何度かチャレンジしたのだけれど、そのたびに挫折して、今あらためて全巻を少しづつ読んでいる。
例を挙げると、「からくりサーカス」は当時サンデーで連載されていたが、同じくサンデーで当時連載されていた「金色のガッシュ」は小学生/中学校のころにドはまりして、大好きな作品のひとつとなっている。
ただ、もし今大人になって、ゼロから読み始めたら、同じように楽しめたかどうかは分からない。

以上。

P.S.
岡田斗司夫氏が、Youtubeで「耳をすませば」と同時上映された「On your mark」を絶賛してた記憶があるので、これもいつか観たいな。
「耳をすませば」も言われてみればあらすじを思い出せないし、同じくまたリバイバルしてほしい。
岡田斗司夫氏ってクセがあるけど、教養の深さとそれを楽しめるように話す話術が卓越しているよね。オタキング。天才だ。

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