雑記です。
【砂上の楼閣】
砂上の楼閣って言葉、いわゆるでっちあげの実態がないもの的な意味なんだけど、言葉の響きが無駄にかっこいい。
さて、ベンチャー界隈はそんな砂上の楼閣的な企業がたくさん紛れ込んでいる。グレーでいかがわしいだけではなく、平気で犯罪を犯しているモラルのかけらもない経営者も多い。
最近話題の上場企業のAIベンチャーもみなさんすでにご存じの通り、いかれた取引スキームがまかり通っていた。
マーケティング専門家の端くれとして、なかでも最も驚いたのは、個人的にインフルエンサーの田端氏が公開していたこの動画 〜【独占スクープ】サギ上場「オルツ」粉飾の決定的な内部資料を入手!
こんなスキームが成り立つわけないだろ (成り立つと信じて、これを敢行して予算を達成した気になってる経営者が存在しているのか!)と衝撃を受けた。
何事もそうだが、そもそも簡単にうまくいくものって基本的にないという原則はあるはず。
たまに、「こういうことを考えていて、こうやればうまくいくんです」と事業プランなどを話すのを聞くことがあるが、振り返るとそういうのはだいたい頓挫していることが多い。
今回やり玉に挙がったのはこのベンチャーだが、まぁこんなのは上場企業としては珍しいとしても、世の中にはグレーおよび黒いことやっている会社はたくさんあるんだろう。
私はベンチャー界隈の情報はほぼ入ってこないし、全く情報に疎いが、それでもたまーに実はあの経営者はうんたらかんたらというのを見聞きする。
「馬鹿だな、関わらないようにしよう」としか思わない。でも、人間のバイアスはおそろしいな。仮に、そのやばいやつがやり玉にあがって炎上したとしても、そのあとシレっと復帰している。そして、周りが普通におだてているケースがある。
仮にその理由を聞いたとしたら、「(イケないことをした人だとしても) 結果残してるし凄い人じゃない?」という趣旨のことを言いだすだろう。
SNS時代だとこの傾向はさらに強まると思うが、こういう馬鹿な現象を見るたびに、「はたして自分のほうが間違っているのだろうか」と混乱する。
別にメディアに話題になった人でなくとも、こういう現象はいわゆる自分が関わるコミュニティ内でも発生することがある。複雑怪奇。皮肉でもなんでもなく怖いと思う。最近、このようなことが重なったので書いた。
【一枚上手(うわて)】
最近、久々に会った先輩と会話をしていた。
まず感じた印象を一言でまとめるとすれば、一枚も二枚も上手(うわて)だなと感じた。
というのも、少し議論することがあり、彼が言いたいこと、導きたい結論にうまく誘導された感覚があったのだ。
帰り道に一人で歩いていた時に、「あぁ、あの件はもっとこういう論点があったな」と感じた。そして、なるほどうまく誘導されたな、と感じた。
もちろん、勝手に私がそういう気分になっているだけで、彼にはなんの意図もないだろう。
しかし、こういう種のパターンが日常会話の域を逸脱したとき、つまりビジネスなどの重要な局面だとすれば危険だなと感じた。
事実、過去を振り返っても、このようなミスは何度か経験したことがある。
あとからやりなおすには、相応の時間やコストがかかる。経験がなさ過ぎて当時はわからなかった。
やはりそれ相応の経験を積んでいる人はやはり議論を支配する能力というか、うまく言い表せない説得力の強さがあり、その場の流れで話していたら、うまく誘導されてしまう。
だいぶ抽象的な話だが、手を抜かずに頭を使おうと反省した出来事であった。
【阪神タイガース】
さて、最後。大好きな阪神タイガースのことについて書こう。
阪神タイガースが嫌いなみなさんにはごめんなさい。そして、書いてていて楽しかったから文章が長くなったが、ほかのトピック以上に大した示唆はないので、それもごめんなさい。
では本題。私は阪神タイガースファンで、今年はセリーグにて独走状態なので非常にうれしい限りである。
詳しくない人向けに少しだけ書くと、阪神タイガースがカルト的人気なのは野球をあまり知らない人でも感じるとは思うが、2023年に35年ぶりに日本一になる前は、約40年日本一を経験していなかった。
(プロ野球は2リーグ制で、そのうち1つのセリーグでの優勝は2003年・2005年にしたが、日本一には届かず。)
熱狂的人気と比べると、古豪ではあるが、常勝軍団ではない位置にいる球団である。私はサッカーのことはからっきしわからないが、サッカーだと浦和レッズというチームのが同じような感じらしい。
でも、その日本一を経験した年が2年前で、去年は惜しくも2位、今年はセリーグ単独トップである。
数年前は、速報を見て、「あ、もう今年はあかんわ」「また負けたんか!」とイライラすることも少なくなかったので、そもそも結果を見ることもなくなった。
「一応、応援しているのは阪神です。」ぐらいの温度感だったが、近年また強くなってきたのでDAZNを契約してライブ中継で見始めたし、1軍はもちろん2軍のプロスペクトにも注目するぐらいだ。
今年は強いので、結果速報にイライラすることはほぼないが、逆に言えば、結果がふるわない時期もずっと応援している阪神ファンの方々はすごい。本当に。
もちろん、現在進行形で、下位チームの応援をしているファンは球団にとって本当に貴重だと思う。
それを理解しているからか、現在の首位独走中の阪神タイガースを率いている就任1年目の藤川球児 監督は、勝利したあとの監督インタビューでファンへの感謝を繰り返し述べてくれる。
藤川監督を見てると、表面的なファンへの感謝の言葉以上に、熱量を込めて、繰り返しファンへの感謝を伝える監督は、実はあまり多くないのではないかと思う。
さて、私は基本野球と格闘技以外のスポーツを見ることはないが、プロ野球は週に6回試合があるので、ほぼ毎日楽しめる趣味が一つ増えたような感覚になるので、非常にうれしい。
スポーツ観戦は、やはりドラマがあるし、データを観て楽しむこともできるし、現地観戦は除くと、ほぼ費用はかからないし素晴らしいコンテンツだ。
野球は特に、1球1球プレーが独立していて駆け引きがあるし、攻撃守備が明確に分けられていて、1プレーごとに楽しみやすい。スター選手はもちろんいるものの、スポットライトがあたる選手が毎回変わるのもおもしろい。
(※ その意味で、アメフトとかも同じような面白さがあるんだろうなぁ。アメフトは、アイシールド21以上の知識はないが、攻撃も守備も作戦に基づいたプレーがなされるため、規律がある分より楽しめるはずだ。)
そういえば、野球はバスケなどほかのチームスポーツとくらべて、スター選手の勝利への貢献度合いが低いという話を聞いたことがある。
たとえば、バスケは5人だしスター選手が常に攻守に関わるので、スター選手の存在の有無が直接的に勝利に影響するらしい。
スポーツ観戦で言えば、格闘技を見ることも好きだが、戦術はあっても、あまりデータで楽しむことができなかったり、あくまでも連続した流れのスポーツのため駆け引きみたいなところは素人には明確にわかりづらい点で異なる。
どのスポーツもプロは一握りの天才たちがプレイしているが、もちろん才能だけではなく、メンタリティーが重要なのが面白いところだ。だからこそ、ドラマが生まれて、より面白くなる。
たとえば、阪神タイガースだと、今年3年目の大卒(中央大学卒)の森下選手という選手がいる。3番バッター。
彼はルーキーからレギュラーで、ここぞという時に打てるバッターだ。
彼は、入団1年目 (例の日本一になった2年前)にもレギュラーで、日本一を決めるクライマックスシリーズで独特のチャンス強さを見せて、日本一に大きく貢献した。
彼を見ていると、才能はもちろんだが、メンタリティーの重要性を感じる。
基本的にどんなプロスペクト選手(将来有望な若手)でも2軍からスタートし、1軍で様子見して、2軍と1軍をいったりきたりして、なんとか1軍に定着するという流れなのだが、彼は1年目から1軍に定着 (※1年目に1~2回ほど2軍に落ちたが、すぐに上がってきた。)
彼はもう絶対に2軍に落ちてやるものか気迫を感じる。とりあえず2軍で修行みたいな感覚がない。素晴らしい。
チャンスで凡退して涙ぐむぐらいの「熱さ」はあるものの、「やることをやるのみ」「悩むことはムダ」という感じのいい意味でのドライさはあって、見てて感心する。
この2つを分けられる人はスポーツ選手に限らず稀有だ。こういう選手は見ていて頼もしい。しかも、あまり阪神にいなかったタイプの選手でみていて楽しい。
そして、この記事を書いている日の数日前にも、最近不調な森下だったが3安打で勝利に貢献して勝利した。
その日は、阪神・藤川監督が試合後インタビューでほかの活躍した選手たちも含めて「修羅場をくぐっているレギュラーに定着している選手たちは当たり前の基準が高い (逆にそれに満たない選手も多い)」という趣旨の発言をしており、たしかになぁと納得した。
才能・スキルよりも、おそらくマインド・メンタリティーの基準を指していると思うが、素晴らしいと感じる。
素質だけいえば、プロ野球選手になっている時点で、やはり全選手高い基準のポテンシャルを持っているはず。
ちなみに、「決勝打」という指標があり、結果的に試合を決めた安打、四死球、犠飛のことをいうのだが、この森下選手が現在全球団TOP (2位は同じ阪神のサトテルこと佐藤輝明)。
ちなみに、私は1番バッターの近本選手がお気に入りで、彼も素晴らしいメンタリティーを持っている。彼はホームランバッターではないが、安打製造機のような選手。
熱さみたいなところは表面上あまり外からは見えづらい冷静なタイプの選手だが、準備は徹底していて、練習でも、「あえて調子を落として調子が悪い状態での練習をする。その状態の練習にしか価値がない」という趣旨の発言をしていて驚いた。
彼も試合前の準備ですべてが決まっていて、試合はその準備の結果を出すだけであり、オートマチックモードになると面白い考え方をする。
以上。プロフェッショナルのメンタリティーを感じられるスポーツ観戦を見るのは楽しい、というお話だったのか(?)
P.S
全然関係ないけど、デジタルデトックスおすすめのツールをシェア。
Youtubeをだらだらみているときに見つけた。
「YouTube中毒をやめるのは実は簡単」というおもしろいタイトルの動画で、紹介されていたアプリとツール。
動画を見ると、どのように使えて効果的かというのがイメージしやすい。
① ScreenZenというアプリ
② UnTrap for YouTubeというChrome拡張機能を入れておくと、無意識にSNSを開いて見てしまうことや、見てしまった後に無限に回遊してしまい時間を溶かしてしまう苛立たしい現象がかなり省けるのでおすすめ。
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