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学習と非連続成長

学習と非連続成長はセットで語られるべきものだと考えている。
学習は何のためにするのか? ある目的(ゴール)を達成するために学習するというのが一番ベーシックな答えだろう。 (ex:英語に関わる仕事をするために英語の資格試験の勉強をする、など)

おそらく、目的に沿った学習、いわゆる、リーンラーニングのようなものが一番効率的だと思うし、知識自体も身に付きやすいと思う。

一方で、学習が必ずしも目的を伴うとは限らない。
義務教育の学習が最たる例である。
数学や国語や物理や歴史や英語などを学習する時、それは何か目的を達成するためのものだろうか。
良い大学に受かるというのは、目的ではなく、"指標(水準)"の一つでしかないから目的ではない。
つまり、義務教育での学習は、何か目的を達成するためのものではない。

だから、義務教育で、学校での学習に対して、学生(特に学習についていけない学生)が、何のために勉強しなければならないかを疑問に思うのは当然である。

その疑問の答えは、"目的は存在しないので、勉強するのは何のためでもない"である。

ちなみに、ここで、教師に対して答えを求める生徒、あるいは、勉強を学ぶ意義みたいなものを教えられない教師を批判する声も存在するが、 あまりにも酷な話だと個人的には思う。彼らは良くも悪くも、ある科目の知識を教えられる人でしかない。

教師(先生)といえども、その科目の知識を生徒よりも持っているだけの人である。人として、何か特別深い思考を持っていることを期待してはいけない。
(※ 教師側にも、この部分を勘違いしている人間が数多くいるのは悲しい現実である。
私は教師(その他、先生と呼ばれる職種)に嫌われるタイプの人間だから、今振り返ると彼らのありえない態度や行動を受けたことは沢山あった。
私もひねくれた性分だから、彼らに嫌われるのもわかる。だから、憎んでいたりはしないし、今更どうこう言うつもりは毛頭ない。
ただ、一言いうならば、現在進行形で、それに苦しんでいる人(特に、学生)は世の中に一定数いるだろうし、そんな人たちに対しては、気持ちは痛いほどよくわかる分、非常に気の毒だと思う。)

話を戻して、学習とは必ずしも、目的を伴わない。いわば、"目的を達成するための学習"は必要だけれども、"学習が必ずしも目的を必要としない"という構図になる。

さて、次に、非連続成長の話に触れていこう。非連続成長は、目的を伴わない学習から生まれると考えている。
ノーベル賞でもそのあたりの話はつきものである。以前も生化学の分野でノーベル賞を取った日本人研究者が、利益のための研究でなかったからこそ、イノベーションが生まれたといった趣旨の発言をしていた。
この発言にはいろんな含蓄が含まれているかと思うが、一旦賛成か反対かは置いておいて、 利益(必ずしも企業の利益だけだはなく、実社会への貢献も含めて)が一般的な研究目的だとすれば、ノーベル賞級の研究成果が目的を伴わない研究(学習)から生まれた例になる。

ノーベル賞はさすがに極端な例であるとしても、例えば、最近よく流行っている社会人のプログラミング学習で言い換えてみよう。
プログラマとして転職したい、作りたいWEBサービスがあるという人は別にして、ただ、プログラミングを学習したいという人が、学習した結果として、例えば、仕事で急にプログラミング関連の新しい領域の仕事が巻き込んできたりする場合がある。
その場合何か当初に想定していたわけではない結果の利益を享受出来たという意味で完全な非連続成長であることは間違いない。

学習に関しての考えは人それぞれで、学習は出来るだけ手段化すべき、と考えている人はとても多いと思う。(学習する前に、目的を先に決めるべきなど。)
たしかに、目的も決めず、学習すること自体に満足して、いつまでたっても結果が出ないというものは客観的に見れば見苦しいような気もする。
私自身も、その点について、目的や必要性が生じていないなら学習するべきではないのでは?という葛藤が生まれたこともあったが、 今は、別に学習すること自体が楽しいから別に目的がない、つまり結果が出なくたっていいじゃないかと思っている。

まして、私の場合、以前ブログにも書いた通り、新しいことすることを自分のルールとしている部分もあるから、いちいち目的なんて考えていたら、身動き出来なくなってしまう。
さすがに、意識高い系と揶揄されるような人、つまり、学習している自分を他人に誇示するようになったら、見苦しいとは思うが、自分が好きで学習しているだけなら問題はないはずだ。

好きなように学習して、学習自体を楽しむことが出来るというのは人間の良さの一つではないだろうか。
食うため(報酬をもらうため)、生きるため以外の学習というのは人間にしか出来ないことだと私は思っている。

非連続的な成長を狙うために学習し、いつまでも成長せず焦り始めてしまうというのは本末転倒だが、 もし、あなたが、気になっているけど特に動機や目的がないなと思っているものがあったとしても気後れせず自分が好きなように学習することをおすすめする。

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